風は髪を激しく弄んでいくけれど

奪い取らないでいてくれる



昨日纏わせた
桜の香りだけを
上手に連れ去って


どこまで行くのだろう


素敵なあの人の
嗅覚に感じ取って貰えれば
素敵だね



その人が
いつかの春の出来事を思い出して

私の事を思い出して

どうにかなってしまえばいいのに