ふぞろいの私たち
番田 


僕は眠る
風の 流れを 無くし
ポツリと 眠ろう
渋谷だろうと どこにいたとしても
ごま団子になって 味を 確かめる
それくらいの いいわけだったら してもいい
日の入りから 午後へ
真夜中から 朝へ
規則的に並べられた クロマグロを眺める
聞き損ねた借金に 思いを巡らせ
漬け物を 吐きだしてから
やっと 明日のネタが イメージされてくるのだと
順子は今日も 寝ぼけていた
たぶん かわいらしいからだと 思った
今日も 顔を 叩かれた
ポエムのことなど どうだっていいんだよと
どうでもいいことなのかと 思うけれど
君が 帰れば 暖かな家族が待っているはず
眠気が 僕を 襲っている
馬鹿やアホンダラを 無視しようと 煮物を注文する
一瞬が 本当に寂しすぎる
ボタンを押して 帰ろう
希望だけが輝くはずだ
いいかい
イカ焼きを 食べて
女と 二人で どこかに 行く
女と 二人で 手を つないで
知らない 街を 流れていくんだ
ゆがんだ 手と心を 絡ませて





自由詩 ふぞろいの私たち Copyright 番田  2010-12-10 02:22:16
notebook Home 戻る