メイプル
朧月

心の病で
眠り続ける君へ
すきなパンを届ける

細い目がパンをとらえた瞬間に
あがる口角とゆるむ頬をみた

君の肩をだきしめたくなった

外は寒いよと
話す私の顔をみないまま
頬張る君の口元をみる

メイプルの香りの部屋は
いつか開かれることを待っている
だれも 急がせないでと
待っている



自由詩 メイプル Copyright 朧月 2010-12-02 17:53:20
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