高揚
りこ
新しい名前を探す
けつえきいろのてのひらは
ひらひらと音を立てて
コンクリートの上をのた打ち回る
(あの子が死んでわたし、
新しい名前がつくの)
あの子の
体の
一部として
の器官、が
そこらじゅうに
拍手、喝采
(揉み出るところは
人人にも、よく似ていますね)
黄色い胃袋を手にとって微笑む。
真赤なてのひらには
もううんざりですか。
何とお呼びでしょうか。
秋秋とした空のもとで。
季節の変わり目を踏みにじる
もうすぐあの子があらいざらい
埋められるのを待っていました
わたしに手を振ってひらひら
コンクリートの上をのた打ち回る
もうすぐあの子はあらいざらい
褐色です
埋められます
わたしひとりが光合成
厭き厭きとしたそらのもとで。