宙空ポリリズム
フミタケ

幸せだっていってしまおう よ
それがウソでもホントでも
現実をひとりきりで決めず
誰かにゆだねたりもしないし
車のライトから目をそらし
夜をみて歩き もたげるのは
大それた事を考えていたのかと
とても越えられないという
気分がやってきていたら
ねじれて潰れた時間のなか
相変わらず描いてなぞるのは
誰もがみたされ 皆がそこにいる風景で
受け止めきれない可憐な
少女達が投げかける誰かれ
見境ないかのような愛情は不意に
1日のミニマルを分/断し
かくしきれずあの娘いたずらに
闇の布切れ パラパラ零し
遠く見つめるLEDの瞬き
白熱灯の下白に染まった廊下
すれ違いざま風景をなぞる舌/の上
さようなら
と ありがとう を

問いかけてもこたえない
ぼくの伸び切った空に雲の
ちぎれたさきをみつめ
衛星放送のゴールキーパー
のように見開かれた瞳は
どこまでも大きくなり
スーパーマーケットで迷子の
夕陽を吞み込もうと
うかがい知れない事で悩んでも
どうにもならない よ
捨てる神あればひろう神ありと
できる事をしていればよくて
捨てる神はすて拾う神をさがす
たったひとつ何を求めているか
全人類同意見で宙空
なげつけるポリリズム
つなぎ止め繰り返す事に賭け
捨てられた神を大事にひろいあげたら祝福の
パイみたいに君に投げつける
き み に
飛び散るパイを見に来たんだろぅ
水曜日のひげ面がいう
持てる力を振り絞ってビート
何がおきてるかわかるかい?
瞬間すぐにわかるかい?
言葉をなくしそこに突っ立って
きみは少し下を見つめる
その顔は微笑んでいるか
あの日の日だまりのように
もえる肩に香りを添えて
あしたをひとつくれないか


自由詩 宙空ポリリズム Copyright フミタケ 2010-11-16 23:27:19
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