飼い猫
アラガイs
主のいない広い屋敷に猫を一匹放したまま、今日だけは檻から出していてやろう
俺はひとりいつものあばら家で寝る
おまえも淋しいだろうが、俺も寂しいんだ
寂しいもの同士はやはり離れて寝るもんだ
明日は、温かいごはんにふりかけと缶詰めを混ぜてやろう
檻から解放された過敏なおまえが、誰もいない広い屋敷のどこで寝るのか気になるけれど
長い夜、夜がたまには広いのもいいもんだろ
今晩だけはキミの天下
どこなりと
おやすみ猫よ
自由詩
飼い猫
Copyright
アラガイs
2010-11-13 03:18:00