酸性雨
アラガイs


森を乞う
雨というサークルがあるなら足を踏み入れてみたい
それは穴という穴から
窪みという窪みに媚びりついた悔恨の手垢が
思い出の活性剤となるようきれいさっぱりに落としてもくれる
誰にでも手に入る合成洗剤などではけっして洗い流すことのできない
肺の奥深くに染みついた【わたし】という傷塊を拭い払うことのできる酸性の雨であるならば







自由詩 酸性雨 Copyright アラガイs 2010-11-05 05:49:16
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