春秋分点
透明な魚
年二回の定期刊行物である其れが
冷たい丸い石に寝ている猫のようにひっそりと届いていた
其れは小さな宇宙
僕の掌の中で命が明滅する
ゆぐどらしぐ
ヴぇずるふぇるにるに逢ったのもここでだった
愛を知らない子供達が
愛を知る時
愛もまた子供たちをしる
僕は叔母が死んだことをどうしても伝えることができなかった
僕は多分資格がないので
その定期刊行物が
叔母の死と共に
僕の前から消えてしまうことがこwかった
愛を知らない子供は
だからこそ愛を知り
愛を与える大人になる
天空の壮大な謀には
論理的な機能は無く
其処には声も出ないような美だけが存在していた
愛は機能で無い
其れは関係性の中にあり
本質的なものでなくて
多分に表面的であり
凡庸性が備わっているもの
ヴェズルフェルニル
叔母は小児科医で詩人だった
僕はとても溺愛されていたと思う
愛は・・・しかしそういうことではない
僕は叔母が好きだったが多分愛してはいなかっただろう
愛を知らない僕が
何より愛を大切に思うのは
何か不思議な事なのだろうか?
いーくいのっくす
均衡するヒカリトヤミヨ
僕の愛と罪を
交わるその一点
点中にある太陽が僕を照らす