君に贈るテレパシー 
服部 剛

日曜の朝早く 
研修に出かける君が 
遅刻しないか心配になり 

僕も6時にセットした 
目覚まし時計の鳴る音に 
寝ぼけまなこで身を起こし 

モーニングコール代わりの 
メールをひとつ、君に送る。 

僕は朗読会の司会の為に 
後から一人、東京へ向かった。 

中央線が四ッ谷駅を、通過する。 
思わず席を立った僕はドアに凭れ 
車窓の外を、みつめる。 

( 今頃君はあのビルの中に・・・ ) 

胸の奥を震わせる僕は 
新しい日々を歩む君が 
幸福に包まれるように 

瞳を閉じて、一心に 
両手を、組み合わせていた。 








自由詩 君に贈るテレパシー  Copyright 服部 剛 2010-10-26 21:31:12
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