君がみる死海
アラガイs


溺れかけたのですか
ありもしない愛
などと/暗く
底のないつぶやきを
ぶくぶくと、泡と海藻だけが纏わりついて
よく見れば
そこに近づいてきたのは海蛇で
あなたは必死に藻掻きながら何かを掴もうとしています
手を伸ばし
見えない糸を)))探る
((光りが
光りが次第に霞んでゆき
そんなとき
あなたはこう叫びたくなります
)‥カミサマ‥)ほとけさま‥
‥ と

天井を見上げると
寝汗を拭き取りながら
何故か わたしは生きてはいない
そう教えてくれるのは何億年も前に生きた海の化石たち
不思議ですね
生きているのにこの指先は震えています
海でもないのに
震える
億年前の細胞はやがて
こうして/死と夜明けを迎えながら
あなたは再生されて
また生まれ変わるのです
砂漠に
もうすぐ/陽がのぼる










自由詩 君がみる死海 Copyright アラガイs 2010-10-26 03:27:04
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