うずら豆

秋のイチョウ並木道
枯れ葉を踏む音が哀しい

でもこの音が好きだ
リズムが少しずつ元気をくれる

だから哀しさはあっても
寂しくはない

夏の命の抜け殻となってもなお
心に響く木々の鼓動

この並木道を抜けると
街の大通りに出る

そこでは自動車が
忙しそうに走ってる

急かされるエンジン音
命が消費される道

僕はゆっくり並木道を歩く
居場所はひとつではないのだから



自由詩Copyright うずら豆 2010-10-16 17:23:54
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