さびかけのアルミ缶
永島大輔

僕の誕生日のお祝いに 空旅にでたままの 兄とプロペラ機に乗る夢をみました            僕の口は開くのに    何ひとつ 言葉にできない扉のむこう                   くやしまぎれで つかんだ雲は昼寝から戻ってきても腕にからみついたままなので           さびかけのアルミ缶にしまいました        さびかけのアルミ缶の中で 雲は僕のかわりに 音楽を奏でています


自由詩 さびかけのアルミ缶 Copyright 永島大輔 2010-10-03 13:17:37
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