週末のカウボーイ
アラガイs


草が萌えていた
道しるべ。

週末には罠をかけるぞ

輸入物のスコッチを片手にベンはサムに声をかける
彼らが操ったオークランド産の馬はずいぶん年老いてはいたが
お互いに意志の疎通を欠かすことなくまだ充分に動きまわれてはいた 。

ここにはもう稲毛な野生馬もいなければ家畜になる牛もいない 。
それなのになぜ彼らがいまだに老馬に跨り朽ち欠けたロープを振り回すのか

街でも谷でも
山でも海でも
立ち尽くす人は
誰もそれをしらない 。






自由詩 週末のカウボーイ Copyright アラガイs 2010-10-01 13:00:50
notebook Home