scene (without)
瑠王


なめらかな光り、消失
それはあの人
火花散る、消失
それはあの人


世界が基準の統計
雄大な時間のパーセンテージ
そこに私は含まれているだろうか
例えば未完成に向けて進んでゆく不穏な希望の構造
私はそのパーツのひとつなのだろうか
例えば完結へ向けて続いてゆくパッセージ
そこを歩く従者のひとりなのだろうか

誰か私をみてくれないか
そして伝えてほしい
この風景の一部であること

V字に群れを組む鳥達と
通りがかる雲
空に触れる優劣の建物の
下へと続くほの暗いグラデーション

そこに、誰か私をみてくれないか



自由詩 scene (without) Copyright 瑠王 2010-09-27 17:23:46
notebook Home