自動車産業についてを考える
番田 

私は釣り竿もエサも持っていない
なんとなくぼんやりと うつろな今日も 私自身は
何かを考えているようだった けれど 今日も何も釣れなかった
ああ そんなことはどうでもいい


ああ きっとそんなことは間違いなんだろう どうでもいいし 
またしても悩んでいる 道ばたでそうしている 私
寒い冬でも何も釣れなかった 魚釣りをしながら 石となり 
寒くてそこで移動すらしていなかった


ああ 私に流れるものは 自動車なんだ  
誰に頼ることなど無いそこにあるのだと知って そして
力強い 近代科学の その 
なんとなく流れていく私としてのものを凝視させられながら


そうだ 時代は片時も人を立ち止まらせるということなどないというのに
時代は自動車化したそこから いったい全体どこまで流れて行く気なのだろう
帰り道の暗がりで そうして
じっと その出口を 私は探っている


そこに ぼんやりと心に誓って 詩を書きながら 私は腰を下ろしている
やはりたいやきを買うべきだと微笑んでいる


自由詩 自動車産業についてを考える Copyright 番田  2010-09-26 03:50:07
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