グッバイ少女
宮野
グッバイ、グッバイ、わたしの少女
いつの間にか髪も伸びて
いつの間にか真珠のような肌
暗がりをおそれていた少女は
星がきれいだからわたしは平気、なんて言って
怖ろしくも美しい月までも味方につけ
夜も闇もだいすきだわ、なんて
言って
夜明けみたいなスカートも
そのスカートからのぞく愛らしい膝も
星屑がちらちらしている足の爪も
華奢な手首と首元を飾るアクセサリーも
それから、くすりゆびに抱きついているものも
ぜんぶ
ぜんぶ
少女には似つかわしくないもので
さよなら、さよなら、わたしの少女
あなたのことはわすれないわ
あなたのことはだいすきだったわ
いつの間にか髪も伸びて
いつの間にか甘く染まる頬