月の愛され
吉岡ペペロ

高速道路のうえに月が照っている

喫茶店なんかもうやってないだろう

コンビニでホットを買って

クルマんなかでじぶんを愛してみよう


光があたっているだけなのに

光のかたちを月だと思っている

すがりつくように

いいことだとかを祈るように

まあるい光を見つけては

吹いてくる風などあびている

夕べ彼女に愛撫されて

女の子みたいな声をあげていた

舌やくちびるの温もりは

ぼくの汚れたこころだとかを

まあるい光みたいにきれいにさせた


高速道路のうえに月が照っている

喫茶店なんかもうやってないだろう

コンビニでホットを買って

クルマんなかでじぶんを愛してみよう






自由詩 月の愛され Copyright 吉岡ペペロ 2010-09-23 19:25:29
notebook Home