ボクが夢で見た楕円またはその中の二つの点について
豊島ケイトウ
ある科学者は、そこで対になる点などセカイの怠慢の極みだという。
ある考古学者は、われわれが日常で行っていることはすべてその向き合う点のバランスだという。
ある文芸評論家は、点は一つの空間に一つだけでよく同居・共存なんてありえないという。
ある宇宙飛行士は、「楕円」というフシギのかたちこそがまるで宇宙のように大いなるシンボルとしてしるされているのだという。
ある乞食は、ダエン? ああ、アノ見ているとココロがなごむヤツか? という。
あるフィギュアスケート選手は、わたしたちこそその二つの点ともっともうまく調和している人間なのよという。
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ボクの無意識は、だから「対岸」の相手を自分のように想うことあるいは「対岸」の相手から自分のように想われることそれが愛を呼び込むためのたった一つの方法なのだという。