敬虔なる
榊 慧

三ミリ
ほど
白い部分が見えるまで伸びた爪

今日も放置した
自分の


誰かの爪が
食い込んだ
自分の爪より大きく厚い/turn off.



痛みには種類が、
「熱、熱」
やっぱ自分が怖いんだろうなあ、
頭の中のどっかが囁いた、
けど、痛みの声、
(の方が)ずっと凄くて考えられない「ボリューム足らないよ。」
大きな声で痛いって
痛いって、言わないとこのひとを喜ばせられない。
でも別に俺は喜ばせる為

生きてないし叫んでいない。
のに。
なんで、/
痛みの中に
生きている実感

求める
こと、は
死に向かっているという点で、がなりたてるな。「逆説的」?




痛みを受け入れる。
リノリウム

床に
尖った釘を
打ち付ける
人の手のひら
耳でも、
打ち抜けるのだろうか、
…あんまり面白くないピアスだ。
クルリフラジウム?
「なんでも良い」
「何をしたって良い。」
ばからしい。




「救いたい人」、
救われたがっていない、としたら、
そのひとには永遠に救いが訪れないのか、
背後の扉

閉まった
まま、だった。
失くしたくないものは何もなかった。
酷い目、
と言う瞬間、
事実。
何処まで捉えているのか、言葉を選んで、ゆっくりと

「大人は汚い、なんて言わないけど、」
「世界はたぶん、痛みでできてる」


自由詩 敬虔なる Copyright 榊 慧 2010-09-22 21:42:22
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