敬虔なる
榊 慧
三ミリ
ほど
白い部分が見えるまで伸びた爪
を
今日も放置した
自分の
体
に
誰かの爪が
食い込んだ
自分の爪より大きく厚い/turn off.
痛みには種類が、
「熱、熱」
やっぱ自分が怖いんだろうなあ、
頭の中のどっかが囁いた、
けど、痛みの声、
(の方が)ずっと凄くて考えられない「ボリューム足らないよ。」
大きな声で痛いって
痛いって、言わないとこのひとを喜ばせられない。
でも別に俺は喜ばせる為
に
生きてないし叫んでいない。
のに。
なんで、/
痛みの中に
生きている実感
を
求める
こと、は
死に向かっているという点で、がなりたてるな。「逆説的」?
痛みを受け入れる。
リノリウム
の
床に
尖った釘を
打ち付ける
人の手のひら
耳でも、
打ち抜けるのだろうか、
…あんまり面白くないピアスだ。
クルリフラジウム?
「なんでも良い」
「何をしたって良い。」
ばからしい。
「救いたい人」、
救われたがっていない、としたら、
そのひとには永遠に救いが訪れないのか、
背後の扉
は
閉まった
まま、だった。
失くしたくないものは何もなかった。
酷い目、
と言う瞬間、
事実。
何処まで捉えているのか、言葉を選んで、ゆっくりと
「大人は汚い、なんて言わないけど、」
「世界はたぶん、痛みでできてる」