[21歳]
東雲 李葉

目覚めれば秋の夜。
匿ってもらった夢の中では懐かしい歌が流れていて。
逃げる場所など多分もうどこにもない。
叶わなかった夢はどこに行くのでしょうか。
テープを切れなくても走ることは美しいでしょうか。
アルコールを覚えた口。
脳を溶かして景色を滲ませて。
死にたくないから生きているなんて、
いつから重荷を背負っていたのか。
風の中に答えはありますか。
水は低きに流れるもの。
停滞した思考を時が未来へ運んでいきます。
知っていることが出来ないことを増やしていって、
おめでとう、も満足に言えない。
終点が近づきつつあるこの頃です。
忘れ物さえ忘れるほどに惰眠を貪り続けた季節です。


自由詩 [21歳] Copyright 東雲 李葉 2010-09-20 19:12:28
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