窓の向こうの海の 歌声が聞こえる 「さようなら。ありがとう。たのしかったよ」 いつも同じような 終わりの匂いを含ませた 詩をメロディーに携えて 窓の向こうの海の 歌声が聞こえる 歌声は君 君の母親 君の母親の血を分けた人 いま、 窓に海の雫が うちつけられた 凍えそう 震えてるよって 雫は 涙に似ている 僕は部屋の中で ゆっくりと セーターを編んで 君に逢いにいける日を待ってる。