カラダがうく
Akari Chika
ベランダで
入道雲に向かって
指揮棒を振るおかあさん
白いシャツはヴァイオリン
大きいシーツはティンパニー
弟のズボンがフルートで
私のワンピはトランペット
晴れた日の
洗濯物交響曲
作詞
作曲
おかあさん
いつのまにか
カラダがうくよ
私もあの雲を掴まえてみたい
私も雲の上で暮らしてみたい
私 あの雲の一部だよ
私 あの空の一部なの
チャリンコで
茜空を背にして
坂道を一気に下ると
猫が追い掛けてくる
犬も追い掛けてくる
子供が走って追い越す
おじいちゃんも私を追い越す
ようし
負けないぞ
ペダルをこいだら
カラダがうくよ
タマも
ポチも
一緒にうくよ
一番星まで
チャリンコこいで
お土産に
持ってかえったよ
私 星までとどいたの
私 星を追い越したの
電車で
いわし雲を見ながら
線路を進むと
次は
モンゴル草原駅
次は
ピラミッド砂漠駅
次は
アラスカ流氷駅
次は
マチュピチュ空中駅
終点
わたしのおうち駅
自由の女神が笑うよ
奈良の大仏も笑うよ
スフィンクスが
お手してくれるよ
マーライオンが
おまわりしてくれるよ
うれしくて
うれしくて
カラダがうくよ
私も生きてるよ
私
生きてるの