銀河鉄道の夜の足
シホ.N



布団の中から
天井を眺めている
眠ることも
立ち上がることもできない
この忌まいましい心身
そんな折り
よく人の言うように
木目の模様が人の顔になったりはしない
そもそも天井に
木目らしきものはなかったし
ただ
オレンジ色の豆電球の光が
なんぼんも
なんぼんも足を生やし
細いのや太いの
伸びたり引っこんだりする
もしいつか
こんな夜に
こんな天井を眺めるのでなかったら
草のうえ
銀河鉄道も壮大に
星の夜空を仰ぐのだ
そして
漆黒の深き宇宙
しずかな星の光が
やっぱりなんぼんも
なんぼんも足を生やしているのを
見ている


自由詩 銀河鉄道の夜の足 Copyright シホ.N 2010-09-19 00:31:59
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