虹色の夢
うずら豆

色のない部屋で
出口のない部屋で

ずっと耐えていたんだね
ずっと光を探してたんだね

爪が割れるほど壁を叩き
声が枯れるほど叫び続け

流す涙の意味もない
無機質で冷淡な部屋で

僕が裂け目を作るよ
その残酷な部屋に

僕の手がわかるかい
ぎゅっと掴んで離さないで
僕も君を離さない

外だって焼け野原
でもその部屋よりはマシさ

ほら
何処までも高い空が見えるかい

いつかきっと
モノトーンじゃなくて
虹色の夢を見よう

そのために世界はあるのだから



自由詩 虹色の夢 Copyright うずら豆 2010-09-17 22:09:34
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