夕陽ビルディング
nonya




ビルディングに
夕陽が飛び火して
鉄とコンクリートに
ほんのひととき
しょっぱい血が通った

ビルディングの
かりそめの心臓が
眩し過ぎたから
思わず目を細めて
微笑んだような顔をした

夕焼けが
半分しか見えない街も
今は安堵の光に浸されて
懐かしい面立ちで
夜を受け止めようとしている

何処に居ても
帰る場所はある

と思った





携帯写真+詩 夕陽ビルディング Copyright nonya 2010-09-15 19:03:01
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