gone
Akari Chika
音が
消えた
僕の好きなうたが
どこかへ逃げ出した
口笛は
明るく
響くけど
本当はつらい顔をごまかしたいから
行ってしまったんだ
ほっぽらかした
僕のギター あのこと一緒に
長い年月が
長い月日が
絡まるように
すてきなうたを奏でていたのに
僕の指の腹は
なつかしそうに
空を見てるよ
空いっぱいに
広がった
懐かしいあのうたを見てる
愛していたのに
言えなかった
僕の口は
口笛を吹くのに忙しかった
それは
むなしさをごまかすためだったのに
胸がザワザワしても
もうメロディはおりてこない
音が
どっか
行ってしまったんだ
陽のあたる部屋
うつむいて
一杯
のんでみる
きみからもらった
きみが大好きだった
あんなに素晴らしい
あのメロディも
いつの間に
はなれていってしまったんだろう
僕の好きなうた
まるで最初から
僕に優しい嘘を
ついていたみたいに
いなくなってしまったんだ
口笛が
美しく
響くのは
そこに何もないから
音が
消えた
あんなに
愛してくれたのに
まるで夢だったみたいに