流星
吉岡ペペロ
ふたりで眠り込んだベッドの窓辺には
二週間まえ満月と金星がいてくれた
急斜面に生えた常緑樹たちの縁どりが
この五年かんおまえに微笑んでくれていたんだね
みどりになりたいよ
おまえがどんなときだって
成長した縁どりで微笑んでいてやりたい
ふたりでときにはこころを傷つけあっても
常緑樹の縁どりのように
風を見つけて微笑んでいるよ
そんなことを考えながら
おまえのせなかを撫でていた
満月も金星もいない夜を見つめていた
そのときだ
あ、流れ星、おまえが言った
おまえもまだ起きていたんだ