さようなら大阪夫人よ
花形新次

僕は東京小金井市に生まれ
物心ついてからは
ずっと横浜なのに
なぜか一週間に一度は
昼にお好み焼きを
食べていた

きっと友達の家も
同じなんだろうと
ずっと思い続けていたけれど
お好み焼きがどんなものかすら
知らない子がいるってことを
小学4年生で初めて知ったんだ

そんな僕にとって
お好み焼きは
その当時(今から約35年前)から
もはや
それほど心躍るものではなかったさ
関東モンなのに

さようなら大阪夫人よ 
さあまた
シャキシャキキャベツと豚のバラ肉に身を飾れ
僕は君の甘ったるいソースと君のマヨネーズのコンビネーションには
もう飽きた

それでもオカンは僕にお好み焼きを
絶えまなく与え続けた
「お好み焼きは、完全食や。」と言いながら
でも僕は君に幻想なんて抱いてやしないのさ

さようなら大阪夫人よ 
さあまた
シャキシャキキャベツと豚のバラ肉に身を飾れ
僕は君の甘ったるいソースと君のマヨネーズのコンビネーションには
もう飽きた


自由詩 さようなら大阪夫人よ Copyright 花形新次 2010-09-05 19:56:00
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