真夏の雪
ゆうと
どうして真夏に雪が降ったらいけないのかわからないけどいけないらしいんだ。
そんなことを考えてたらぼくってそれに似ているかも、なんて思った。
いけないのはぼく。異常なのはぼく。わがままなのもぼく。
いつか刑務所に入るかもしれない身柄なのに野放しにしているこの世界はやさしいんだろう。
この世から排除されたほうがいい要素は誰だって持っているにちがいない。
それでもぼくは誰からも嫌われない人に会ってみたい。
理由はなんであれ、途方もなく安心したい。
それが無理だとわかりながら、今日もどこかで唾を吐き付けられていたとしても、ぼくはそれを受け入れるしかないんだ。
いつかお墓に入る時は、みんなと川の字になって眠りたいな。孤独を忘れてしまいたい。太陽のにおいがする布団で眠るみたいにさ。