血の色ともぐら
もずず


寸分狂わず生きていけたら
夜毎
笑顔は重なるだろうか

皮膚の下
ドクドクと脈打つ赤い液体
私のはきっと血なんかじゃない
赤かどうかすら怪しくて

別に
生きるのに支障は無い
色なんてどうでも

心を抉られたい
目を開かされたい
耳元で声が聞きたい

そんな衝動に背中を叩かれるも

明日になればまた

地を掘削する土竜のよう

地中深く潜れば
もうきっと私は
人間ではなくなる

そうしたらもう

私を

見ないで

ミナイデ





自由詩 血の色ともぐら Copyright もずず 2010-08-30 23:51:56
notebook Home 戻る