メジャースプーン七首
あぐり




毎日の上に広がるパレットへメジャースプーンで注ぐ「あいして」




真夜中のキッチン。白い左手がメジャースプーンにたどりつけない。


はかっても、きみの口にはあわないと、そんなことすら、わからなかった。




どうしても今すぐ知らなきゃならないの (メジャースプーンは誰のものです)



基準からみんなずれてる世の中で息することはほんとはやさしい。





二年間わたしが沁みた部屋の中うずくまってスプーン、拾う。


(もうなにもはかりはしない) 風のまま瀬戸内海にスプーン投げる






短歌 メジャースプーン七首 Copyright あぐり 2010-08-29 11:56:28
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