予定通りに行くと
あおば

                 100824






方違えが面倒なので
裏口から出て
裏道を通り
表門を閉めて居る振りをしていたら
ケータイが鳴ってすぐに切れる
核反応が始まったのだと知り
方角を定めずに
秘密の地下道に向かう
小一時間走らせて
地上に出ると満月がぼんやりと辺りを照らし
仄かに隠れ家を浮き立たせているが
見とれている暇はなく
裏木戸を蹴飛ばすように入ると
既に関係者はほぼ集まっているようで
予想される事態にすぐさま適応していて
小憎らしいくらいに整然と事態を分析している
この国も革命前夜だというのに
いつものように落ち着き払っているのを見ると
安心できるようなできないような中途半端な不安が募る
明朝には結論が出ているはずだと
誰もが知っているが口に出すことはない
今夜はまだ気持ちが定まらないが
平静を保ちながらも
なんとかならないかと
打開の策をあれこれ苦慮したりして
我ながら見苦しい限りと
ツィッターに書き込んだ









「poenique」の「即興ゴルコンダ」投稿作。タイトルは、オトナシさん。



自由詩 予定通りに行くと Copyright あおば 2010-08-25 09:06:25
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