寅午

ぼくの命のともし火が消えるとき
ぼくはぼくの身体を南極の雪と氷の世界にうずめたい
あの長たらしい弔いの儀式に
窮屈な棺のなかでつきあわされるなんて、まっぴら
あげくには数千度の炎にやかれるなんて、ぞっとしないね
(わかるだろ?
できたら、氷づけのまま
何万年か
未来の生き物たちの研究資料になるなんて、素敵な話し
(だろ?
でも、南極がそんな未来まで
雪と氷の世界であり続けるのは、すこしあやしくなってきた
いっそ、エウロパの氷の海にしずむなんて、いい話しかも・・・
(だれか、ぼくに
 ロケットを一台みつけてくれる?


自由詩 Copyright 寅午 2010-08-17 20:00:12
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