夏の終わり
うずら豆

ジジジ ジジジ
地面にひっくり返って
のたうちまわる蝉の声

もう十分生きたのだろう

鳥に食べられることなく
人間に捕まることもなく

いのちの歌を響かせたのだろう

それでもまた飛びたいか
惨めな姿を晒しても

生きたいか?
逝きたいか?

いのちをくれた太陽は
今その体を焼いている

燃え尽きるまで羽ばたけ
地面を叩き付けようとも

それが生きるということ
それがいのちということ

蝉は知っていたんだ

ジジジ ジジジ

ジジジ ジジジ



自由詩 夏の終わり Copyright うずら豆 2010-08-17 15:43:09
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