狩る 闇
砂木
白とピンクの花が混じりあい
知らない色が茂る
どちらも増えようとして消える
相手の居場所までとろうと思わなければ
変わらずにいられたのに
住みやすい土へ
どちらともなく根をのばし
吸収しあって別の生き物になる
蟻を食べた蛇が蟻に食べられ また
その蟻が蛇に食べられ 何が生まれる
いつか見知らぬ生き物が生きるために生まれる
この土の上
肉から草から 歯噛みの音がする
人を栽培する草が
人を飼う肉が 生まれないはずがない
ウイルスは 土を食べて土に食われたDNA
知識にくわれて知力でくらいつき
殲滅した土地に住むのは 闇
そして 光と犯しあう