理系BOYになりそこねたから
アイバ シュウ

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「ねえ、なにか言えばどうなの」数式で埋まったルーズリーフ撒く君


解がない そういうことにしておこうA4いっぱいぶんの命題

立ち止まるためには磨かれすぎている廊下で今日は消しゴムさがす


分度器と三角定規とコンパスを使わなくなり理系にすすむ


もうすこし背が高ければよかったなセルのメガネの四角いレンズ


シャツを出すことでバランス取っている友の前髪まなざし隠す


「アイツってどんなカンジ」「そう、当たり前だけどやわらかかったよ」


xyzの順で丸文字を並べたらいま言いたい「ごめん」


ほんとうは変わるものではない夕の空のにおいは青くほどけて


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短歌 理系BOYになりそこねたから Copyright アイバ シュウ 2010-08-12 11:28:18
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