りんご飴
ゆず

夏の風物詩と言われる
花火を
無感動に眺めながら
りんご飴を食べる。

がりがり、がり

やっぱり小さい方にしておけばよかった、
なんて考えて後悔して
爆発音はわたしを揺すぶらないのに
むなしくなった。

りんご1個をなんとか食べきった頃には
花火も終わって
胃がパンパンに膨れ上がっていることに
若干の吐き気を覚えつつも
笑いながら友達と恋の話をして

舌に残る甘さが
立ち眩みがするくらい
気持ちよかった。

(がりがり、がり)

きっと来年もまた大きいりんご飴を買うのだろう。


自由詩 りんご飴 Copyright ゆず 2010-08-08 23:11:17
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