ティシュー
アマメ庵

彼の部屋にあるティシューは やわらかい
アレルギー性鼻炎
花粉症
年中 くしゅん くしゅんしては
豪快に鼻を噛む 彼

大王製紙エリエールのローションティシュー
他の類似商品では駄目だ
ミントが薫るタイプなら 尚良しとのこと
いつか彼が 熱を出した夜中
近所のローソンには無くって
遠くのドンキホーテまで買いに行った

彼と別れることになって
わたしは 泣いた
「ほらっ」
ぶっきら棒にティシューを差し出す彼
涙を拭(ぬぐ)うと 柔らかくて
彼の 優しさに触れた気がして
拭っても 拭っても 次から次から涙が出て

もう 別れる筈だったのに
泊まった
彼の右手と わたしの左手
しっかりと繋いで 一緒に眠った


別れた

彼と別れて3ヶ月
頑張らなきゃいけないとき
怒られたとき
今も ローションティシューを探してしまう
優しさに 触れることができるから


自由詩 ティシュー Copyright アマメ庵 2010-08-08 22:09:14
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