八月六日はいつも晴れている
吉岡ペペロ
統計的に晴れることが多いという日がある
八月六日もそうなのだと思う
エノラゲイは晴れた空からしか投下しないと決めていた
その女はどんな人生を生きているのだろう
人間に思いというものがあるならば
言葉に言霊というものがあるならば
エノラゲイ、きみはどんな宇宙の法則を受けて生きているのだろう
台風にひとの名前をつけるお国柄ではあるけれど
あれはきみの国で起こったことではない
八月六日はいまもこの国では晴れつづけている
エノラゲイ、きみの残像にこそぼくは祈るよ
自由詩
八月六日はいつも晴れている
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吉岡ペペロ
2010-08-08 21:49:09