琴を弾く女
H.美紗子
君にどう思われようと構わない
知ったこっちゃない
私は私で、隠し様がないのだから
あなたに嫌われようと私は私をしか貫けない琴線を
紅茶越しにそんな目で視ないでくれ
だけれど、こうやって隣り合わせで酒を酌み交わしていると
何が何だかわからなくなる
もう脳髄が銘落してしまって、私と隣に居る人が
君だったのかあなただったのか過去に何があったのか
いつも忘れ去って、さようならを言うけれどまた会ってくれるのは何故なんだい?
ただ、琴線に相手の存在を零して
ただ、琴線に相手の触感を残して