Eternal Heart
寒雪
きみが死んでしまった夜
ぼくはまんじりともせず
ただきみの
白く死化粧を施された
美しい寝顔を
ただ目の中に入れていた
ほんの数時間前
きみはすっかりかすれてしまった声で
ぼくに謝罪と永遠の愛を
ゆっくりと語ってくれた
今はもう
きみの言葉を聞く事は叶わない
だけれども
ぼくはなぜか
とっても不思議な気分でいるよ
悲しくない
そんなわけはない
きみともう
二度とキスも出来ない
寒い部屋で毛布に二人で包まって
暖かいコーヒーを回し飲みしたりも
もう出来ない
きみのくしゃくしゃな笑顔も
もう見られない
それでもぼくは
きみに向かって
ずっと微笑んでいるんだ
誰かが言っていたんだ
死ぬ時人間は心の中を正直に語るんだと
だから死ぬ間際に誓ったぼくへの愛が
永遠に続くんだと
そして死んだ後
きみはその言葉を訂正出来ない
つまり
きみのぼくへの愛を
ぼくが死ぬまでぼくは
自分の体に纏って生きていくことが出来る
これほど純粋で真っ直ぐな愛を
手に入れることが出来たぼくは
もしかすると
世界一の幸せ者なのかもしれない
だけど
ぼくはきみへの愛を
裏切る日が来るかもしれない
きみはたぶん許してくれないだろうね