ナイフ
くなきみ

ナイフの刃を
力強く握ったら
血だらけになったよ
思った通りだ
痛みだって
僕が想像していたのと
全く同じだった
なんてつまらないんだ
そう思っていたら
君が泣きながら
僕の頬を叩いた
ちょっと待ってよ
僕は怪我しているのに
君はお構いなしに
僕を叩き続けた
何言っているのかも
聞き取れないくらい
君は泣き叫び続けていて
そんな君を見るとは
僕は思ってもみなかった
僕は謝った
君にも
ナイフにも


自由詩 ナイフ Copyright くなきみ 2010-07-27 16:58:52
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