夏色ラバー
中原 那由多

知らないウタをうたうような
継ぎ接ぎだらけのメッセージ

深海魚に憧れた午前2時

淡い光 ガラスに溶け合って
27℃ モラトリアム
絡まったコードの先を探す


詰め込んだ感情の赤信号
見つからない探し物
交差点のシャボン玉は

散った 壊れた 夢を見た


木漏れ日へ逃げるため息たち
うたた寝誘う秒針運動

長い前髪は世話しなく

ロングスカートの連想ゲーム
日傘を差した似た者同士
自分のような誰かを追い越した


乾いた感情をそのままにして
いつの間にか雨が止んだ
往復10分の延長線上

無視した、気になった、見失った


ここへ来た理由?
        成り行きと好奇心

欲しかったものは?
         薄っぺらい精神論と


ありきたりな世界を




自由詩 夏色ラバー Copyright 中原 那由多 2010-07-26 14:43:07
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