快楽という名の終着駅
桐谷隼斗

貨物列車が
運んでいく
悪夢を
受胎する 駅
怒りで熟した
果実を齧り
したたる 未来

過去と未来の反復→恍惚

君の名前を叫んだ
花の名前 可憐な響き


舌の上で
溶け出す
露わになる 虚偽の根
マンドラゴラ
毒の旋律
死に最も近い
快楽という名の終着駅
枯れた
花弁から
虫たちも凍りつく
背徳の香り







自由詩 快楽という名の終着駅 Copyright 桐谷隼斗 2010-07-24 03:30:52
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