金鳥の夏 …
salco
お晩でがんす
むじな似のおんな魚選る夜五つ
閉店後精肉売り場よぎる牛頭
三叉路で人待ち顔の地縛霊
お嬢さん背中に手形ついてます
タクシーが女客拾わぬ上り坂
ウシガエル田んぼあぜみち闇幻燈
素封家のいわくお蔵の壁のしみ
回覧板黄ばんで湿気て戻り来る
泰然と笑う恒女は狸ならむ
尻灸イタコ口寄せ水子飴
股倉地獄
御手付きの菊女孕んでぶら下がる
鉄漿やめた寡婦紅刷く祥月忌
塗り込めた面輪歪めて息の中
蚊遣り香けぶりの向こう立つ惣領
竹林で霊とまぐわう壮一郎
入れ込んだ女と空行く征次郎
をををををくゎくゎくゎくゎくゎくゎくゎののののの
祖母様が水菓子しゃぶる肉のごと
祖父様はあちらの家にて御隠れに
詰襟と学帽匕首妾腹
褌を解かせ遊女の首絞める
オジギソウ続きは明日またお出で