「屈折」
ベンジャミン
僕はそのままの姿勢でいたかった
分度器ではかったような角度をたもったまま
もう起き上がらないでいたかった
まっすぐでいることは
まるで奇跡のようです
光は希望のたとえとして瞳の水晶に映ります
本当は幾多の屈折を描いて真実を映さずに
そのとき限りの幻を見せているだけでも
ゆっくりと姿勢を変えながら
僕は首をもたげて前を見ます
できるかぎり
まっすぐに
自由詩
「屈折」
Copyright
ベンジャミン
2010-07-19 23:49:59
縦