*プライド
藤鈴呼
人と言うのは
慢性化
しやすいからね
道に 人が来ない
今日も 来ない
そうすれば 人は
その道を
人が 通らないと
思うんだからね
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人と言うのはね
見てるのと
見てるフリとは
違うからね
待ち合わせをしていたら
注意して 見るだろう?
偶然見たのとは
違うんだからね
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免許証の 空ケースだけが
手帳の隅で
寂し気に 泣いている
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「 自 己 分 析 」
強がる事で
自らの存在を
世間に公表したかった頃
自分は 本当に
小心者で有る事
認識したくなくて
確実な 自己判断が出来ずに
全てから 逃れようと思っていた
全てから 逃れられると
信じて居たかった
あの頃の 自分に、
何て みじめな
自分自身に。
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自分一人の為ならば
初めから こうやって
充分な枚数を
使用する事 出来たのに
君に 僕の半身を
預け始めた頃から
コピー代のかさむことや
君の部屋の
収納スペースを思って
だらしない使い方が
出来なくなって
しまっていた。
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全国では
一日平均 二十五、二人が
事故死しているらしい
という事は、
一時間に 一人の 割合
こうやっている間にも
誰かが
何処かの街で
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「 大 き な 足 」
余りの静けさの中で
僕は
顔を 覆いたくなる
足先を 見詰めると
後ろの席に座る人間の
大きな靴か 見えた。
右っ側にも
左っ側にも。
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「 走 馬 灯 」
空を走る馬に
走馬灯という名を捧げた
ひかりは まだ
またたいて
くれないのだけれど
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「反故(ほご)」
妙だね
分かり合ったフリして
気にし合ってる風で
結局は全然
互いの事
分かっちゃ いなかったんだ
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「フレーズ」
短めのフレーズが
全てを語ってしまえば
それで お終いなのに
馬鹿だね
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「プライド」
どんなプライドも
花には 成らなかった
茎の長さも
変えたのは 君なの。
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