とある画家としての、夜
番田 

白色でもない意味を
内容として 見つめている
大気の流れを 抹消する
深夜の時間の 彼方として

塊の内部として
手にしたばかりなのは しおりだった
胸に抱いたのは 人間
紙ぺらとして書いていく

闇の中身として振動しはじめた
折紙の 彩りに
ポロシャツの色彩を 投げこんだ
巨大な石碑を 形にしている

表面上の彼方へと
額縁を 切りとっていく
角先が痛むかもしれないから
サインを 揉み消す




自由詩 とある画家としての、夜 Copyright 番田  2010-07-19 22:43:47
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