真夜中に涙をひとつぶひとつぶ流していてください
フミタケ


夕方の交差点にあふれだし出会う
苛立のつぶては骨までずぶ濡れにして
肩の汗に流れず浴室は
からだの痛みと感情の軋みをうったえる場所
真夜中につぶやきをひとつぶひとつぶ垂らしていてください
もうひとつの現実がそっとそばにあるその時にあなたから
こぼれ落ちるため息はささやく歌声にかわるよ
まるでカリプソ そしてカーニバル
それは 愛と盗み たしかな祈り
僕も一緒に歌ってる
そんな夢をみせてくれた

軽蔑を吹きかけられもすれば妬みもあびる
街を行くのにさけられないこと
だけどそんな風に生きる為に
俺は生まれてきたワケじゃない
真夜中に涙をひとつぶひとつぶ流していてください
冷淡さに傷つけられた彼女の呪いは恋人を傷つけもした
こぼれ落ちるため息はしなやかな音楽に変わって
まるでブルース そしてラグタイム
それは愛と盗み かすかな光
僕も一緒に歌ってる
そんな気分だった


自由詩 真夜中に涙をひとつぶひとつぶ流していてください Copyright フミタケ 2010-07-15 02:47:27
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